NO.9｜ときどき日記

東京の妹夫婦がちょこっと遊びに来たので、福井県立恐竜博物館に行って来ました。
私は2年ぶりぐらいかな。
いつもは人出が少ない時期に行くので、混み合う連休中に行くのははじめてだったかもしれません。
かなりリアルなティラノサウルスロボット（動いて吠える）や、音が生々しい草食恐竜と肉食恐竜のバトルが見られる対面シアターで小さいお子さんが「怖いよう」って言ってるのをけっこう聞きました（笑）。

ティラノロボ

展示室の様子

私が好きな全身骨格（フクイラプトル・キタダニエンシス）。ポージングが好きです。

たまたま肉食恐竜展をやってました。

以前は知名度が低く、たいして混み合うこともなかった恐竜博物館。
平日は貸し切り気分で充実した展示物を好きなだけ見られて「地元にこんないい博物館があってよかった」と思ってたんですが、最近では十年前の二倍（年間五十万人）の入場があるそうで。
このところ急激にお客さんが増えたというのは、やっぱりネットの口コミ効果（主にTwitter）なんだろうな、と私は思っていたのです。
恐竜や化石クラスタのネットワークもあるだろうけど、それよりもお子さんがいる方の口コミが大きいんじゃないかと（小学生ぐらいのお子さんが面白がるようなアイテムがけっこうあります。休みの日には化石発掘体験とかもある）。

　で、今日たまたま学芸員さんと立ち話をしたら入場者数の話になったので、
「もしかして県外での広告がうまくいったりしたんですか？」と一応聞いてみたら
「そういったことは何もしてません」とのこと。
「じゃあ、やっぱりインターネットの口コミで広がったんですね。行ってよかったって人の話を聞いて来る人がいるっていう……」
「Twitterとかそういったものも口コミに数えれば、そうだと思います。確実にそういうお客さんが増えています」
　ただ、県立博物館の運営に口出ししてくる県の関係部署のお偉いさんは、いくら現場の人間がそう言っても聞いてくれないのだそうです。
「上の人は、特別展をやると集客数が上がると思い込んでるんですよね。だからどんどん企画を増やそうとする。でも来てくださった方に『今日は○○展を見に来られたんですか？』と聞くと、違います、と言われるんです。『来てから知りました。面白い博物館だと聞いたから○○県から来たんです』って方が多くて」と。
　だから現場のクオリティを高める努力をしている、具体的には各所に立っている説明係の知識を高め、掘り下げた質問にも答えられるよう訓練しているとのことで、
「常設展がいい、スタッフが専門知識を備えていて何度でも来たくなる、そういう博物館を目指しているんですが、県はなかなかそのための予算を出してくれないんですよね……企画の方に予算を回したいらしくて」
　と、苦笑いしてらっしゃいました。

　印象的だったのは
「こういうことを下（現場）の人間言っても上は耳を貸してくれないけど、外部からの意見だとすぐに変わるんですよ。3通ぐらい投書があったら即座に検討に入るし、5通も意見が来たら確実に『企画より常設に力を入れろ』ってことになるはず。外から見た感想をもらえたら本当に助かりますよ」
　と言われたことでした。
　内部の声はスルーするけど外部の意見（よそからどう見られるか）にはやたらと敏感って、とても田舎のお役所らしい感じ。そういうのってそもそもが日本的な感じだなって気もしますけど。

　恐竜博物館はTwitterで「来てみて良かった福井恐竜博物館」って感想を募集してみたりしたらどうなのかな～、抽選で○名様に年間パスポートもしくはミュージアムショップのオリジナルグッズをプレゼント、とかにして。
　海洋堂さん制作のオリジナル骨格模型フィギュアとかけっこうデキがいいから喜ばれると思うんだけどな。