NO.9｜ときどき日記

東巻的には遠距離ぐらいとっくに織り込み済みなので、巻ちゃんがスカイプの使い方さえマスターしてくれたらあとは何も心配いらないんですが（携帯などデジタル機器に弱いようなサイン会情報があった気がするので、そこだけちょっと気がかり。自転車のメンテは得意なのにね～）。
尽八は巻ちゃんに会いたかったらいくらでも頑張って会いに行くし、会いたいと言葉で言われなくても巻ちゃんが寂しがってたらちゃんとフォローできる人だからその辺は大丈夫（私たちが尽八に夢見すぎだという自覚はわりとあります）。

だけど『もしも前々から留学が決まってたのだとしたら、正真正銘のラストクライムをチームのために反故にしようとした』（リバナによる要約）あのときの心境はいかほどだったかと。それに表彰台のあの涙。
インハイ直後の引退って、いつから決まってたことなのかな～。万が一4月の「今年の新入部員にクライマーがいない」という溜息の頃からだったらどうしよう……。
ていうか本当に留学なのかな。具体的なことがまだ何も出てないので次号が気になります。またそわそわしながら一週間を送らなくてはいけない。
あ、そういや退部届けってなんかひっそり部室に置いてあった雰囲気だったけど、まさかT2以外には言わずにどっか行こうとしてたりしないよね？　そんなことしたら総北メンバーが自転車で空港やら新幹線の駅やらに駆けつけることになっちゃうよ。
半年後には卒業する人がちょっと早くいなくなるからといって、後輩（T2）が「オレたちは強くならなきゃ！」って必死にトレーニングしてた理由も（察しの悪い私には）不明なので、その辺のことも含めて来週を待ちたいと思います。
それはもうものすごくそわそわしながら待ちます。新章に入ってからずっと落ち着かない……！

巻ちゃんの涙！！
……が、なんかすごくツボに入りました。表彰台でめっちゃ放心してる。面白い。可愛い……！
そしてなぜか尽八の裸足にときめきました。我ながらなんだかよくわからないのですが、素足だというだけで妙にどきどきする。不思議。

実は先週の真波を見て、『この子が悔しがらないのは、まだチームを背負って走ってないから？』とか思ってたのです。
全力を出し切れる相手と闘えたからこの子はこんなにさっぱりしてるのかな、真波はいまのところ自分のためだけに走ってるって設定の子なのかな。もしかしたら二位に終わった先輩たちの涙を見て、王者ハコガクのゼッケンを背負うという意味をはっきり知ったりするのかな～？　みたいな。
もちろんまったく一人で走ってるつもりはないだろうけど（これまで何度か尽八の指示を思い返したりしてたし）、やっぱりこの子は生きてることを実感したいっていう個人的な欲求のほうが先に立ってるのかな、と。
先週まではそう思ってたんですが、でも違った。
ちゃんと泣いてた。しかも一人で。
なんかすごく安心しました。

ハコガク3年はあのあと、後輩たちが見ていないところで泣くのかな。
靖友は救護テントで泣いてそうだけど……いや、先に泉田が泣くから「うっぜ！」とか言ってるかな。あ、福ちゃんの顔を見たとたんに涙腺崩壊したらどうしよう。切ない。
表彰台ですーっと涙を流す巻ちゃんを、尽八がどんな顔で見ていたのか気になります。ていうか見てるのかしら。
見ていてほしい。見届けてほしい。
少し前に相方と『もしも巻ちゃんが3位だったら、尽八に「オレに勝ったのだから堂々と胸を張って笑え、巻ちゃん！」とか言ってほしいよね～』という仮の話をしてたんですが、総合優勝のポディウムで泣いちゃった巻ちゃんにこそそう声をかけてあげてほしい。
「オレたちに勝ったのだから笑顔で胸を張れ！　最高の舞台だぞ、巻ちゃん！」って。
真波に「おまえも個人の表彰台に上がるのだからな」って言ってたってことは、たぶん最終日3位までの表彰もあるんですよね？　真波と尽八に坂道が挟まれたんですよね、きっと。
そこで尽八が坂道にどんな声をかけて、巻ちゃんがどんな反応をしたのかも相当気になります。ていうかその辺じっくり見たかったな～。できることならば。

でもって来週から新章と書いてあるんですが……。
いきなり年度替わりしてたらどうしよう。
展開とかテンポとか関係なくもうちょっとだらだらと3年生を見たいんですけど！（とても正直な気持ち）（『スペアバイク』もあるからたぶん望みすぎだってことは、一応うっすらと気付いております。）

ラストクライムの山岳賞が尽八だったので3位は巻ちゃんに獲って（一度ぐらい表彰台に乗って）ほしいなーと正直思ってたんですが、でも「ああ、なるほど」ってすごく納得しました。ハコガク連続フィニッシュ。
そうだよね、あれでもうひとつ席を譲っていたら王者の面子が形無しになっちゃうよね。

で、それでも「いいっショォ！！」なハイテンション巻ちゃんにわ～～～～！　ってなりました。なんなの「もたなかったんだからァ」って。素だよ、素！　後輩に素を見せちゃってるよ巻ちゃん。可愛い！
坂道を可愛がる今泉くんと巻ちゃんの下まつげ姉妹が可愛くて可愛くて、え、この二人！？　ってちょっとびっくりしてしまいました。この組み合わせをセットで考えたことがなかったから（それを言ったら金城鳴子の号泣コンビもだけど）。なんでいままで気付かなかったかなあ、総北の美人姉妹。ほんと美人。あとセレブ。
坂道をハグする巻ちゃんの手放しの可愛さにも「そんなに全力で！」と思いましたが（あのダッシュ＆ハグを尽八は見ていたのだろうか……）、ゴール後に坂道を持ち上げる力が残ってる今泉くんの底知れぬ体力にも驚きました。可愛いなあこの子たち。
手嶋くんも青八木くんも、もう隅から隅まで可愛い総北。
杉本くんがはじめてぐらいに役に立ってて（タイムとスコットを支えてた。えらい）ちょびっとよかったねと思いました。

そして「3位はやはりこの男」ですよ。←このフレーズ超ときめきました。
先々週に「そのために上がってきた」と宣言した通り、尽八はたぶん先週の格好いい一コマのところで巻ちゃんを置き去りにして、手加減なしでゴールに向かって踏んだんでしょうね。自分の仕事を果たすために全力を使い果たしたんだと思う、あの39秒差。
福ちゃんとも20秒ちょいの差があったし、ライバルを引き離して順位が決定的になってからも後ろは振り返らず、脚を緩めることもしなかったんだろうな、だからこそあんなに苦しげなゴールをしたんだろうな、と。
あの歓声を受け止めてゴールしたあとのハアハアしてる尽八、何回も見ちゃう。格好良くて。
腕を広げてフィニッシュラインを越えるところもすごく好きです。どんなに苦しくても顔を上げ、胸を張ってゲートをくぐったのはそれこそ王者の意地みたいに見えて。ハコガクの看板を背負っている以上、下を向いてゴールするわけにはいかないんだなって感じがして。

規格外・計算外の1年生たちがいなかったら、ハコガクは当初の予定通り1，2日目はキャプテンがステージ優勝、3日目は副キャプテンとキャプテンのワンツーフィニッシュだったんだねー、などと相方と話していて、ハコガクって本当に強い学校なんだなあと改めて思い、尽八はそのチームのNO.2なんだなーと思ったらくらくらしました。どんだけ格好いいんだろう、この人。
最初で最後のインハイのラスト数百メートル、尽八は何を思いながら一人でペダルを踏み続けたのか（それとも何か考えるほどの余裕もなかったのか）ちょっと気になっています。どんな顔をしてたのかな～。
ゴールした福ちゃんに背中を叩かれてるときの表情も気になります。

来週（ってもう今週になってしまいましたが）新開田所のゴールシーンは出てくるのかな。
尽八が表彰台で坂道に何か言ったり巻ちゃんと話したりする場面が見たいけど、インハイラストってことは金城福富のキャプテン同士がクローズアップされたりするのかな。
できれば二週ぐらいに渡ってゴール後のみんなを見たいけど、さすがにそれは難しいかしら。
などと漠然と思ったり。

サイクリングカップル見☆参！
ていうかこれ、もはや夫婦クライマーと称して良いのでは……。

並んで仲良く追いついてきたコマの巻ちゃんの「ショ!!」は今泉の「巻島さん!!」へのお返事だろうとは思うんですが、どう考えても尽八の「～なのだからな」への相づちだと考えた方がナチュラルだなあ、と（相方が『「行ってくるぜ」「はいよ、あんた」みたいな掛け合い感』だと言っておりました）。
私たちも毎度ふとももに反応するのはどうかと思ってるんですが、今週はこれまた尽八の腿が素晴らしくごつくてときめきました。横の巻ちゃんが細脚だから余計に。その巻ちゃんの簡単な顔がすごく可愛い。吊り目の点目、ほんと可愛い。ところで東堂先輩、そのまつげどうしたんすか？
それにしても足の間を見下ろすカット（ホルダーにボトルを戻すコマ）、斬新ですね。

そして今回は尽八の「さすがにここから先頭に追いつくのはムリ」「登るしか能がない」という彼にしては控えめな発言に胸を撃ち抜かれました。
なんていうか、自信家だけど無闇な過信はしてない感じ……て思ってたら、相方が尽八のそういう『己を知っていて、可不可の判断が冷静にできるところが格好いいよね』とわかりやすく表してくれてすっきりしました。そうそう、ほんとそう！
普段の印象とは裏腹に実は理知的（笑）な尽八は、レースについては能力と状況を読んだ結果の根拠のあることしか言わない。逆に自称リアリスト（？）で先回りして考えるように見える巻ちゃんは、けっこう行き当たりばったり。ちょうどよく裏表。
そこがハコガクと総北の違いでもあるけど、それにしてもこの二人よくできてるなあって。
真逆なようでいて向いている方向は同じだし、どっちも基本ポジティブだし。お互いが鏡になりつつ肩を並べて二人三脚で高め合ってきたわけだし。
友人と言えばやはりチームメイトのことなんだろうけど、この二人の場合は何も言わなくても一番よくわかってる相手が、同い年で同じ力量のライバル同士であるお互いなんですよね。

尽八が一緒に闘ってきた福ちゃんにも「クライマーという生きもの」について語らなくちゃいけないぐらい、同じ場所にいても理解できない部分がある。
それを、この二人はずっと一緒に追い求めてきた。どちらかが頂点を手にするものだと信じて鎬を削ってきた。
それなのにいま、もっとも欲しかったポジションを一年生に託す羽目になってる。
その悔しさも、ラストクライムの高揚も、これまでの「個人的な勝負」や「5分け」も、二人だけが分かち合う記憶なんだな、っていう。
誰に話しても決して本当には理解してもらえない感情を、体験を、言葉にならないそのときの感覚をこれから一生二人で抱えていく。共有し続ける。
そういう人たちなんだなあ、としみじみ。

スペア第4回は巻島編最終回でした。
隅から隅まで1年巻ちゃんがひたすら可愛かったです。
「それ終わったら…抜いていいんすか？」（何この台詞）の巻ちゃんのかわいこちゃんっぷりに取り乱して、出勤前の相方に慌ててメールしました。
尻だけ強調された微妙なジャージとか「あざます」（「あざす」じゃない！）とか、もーほんとなんなんだろ。かわいい。
でもなんでいちいちちょっと性的な言葉選びをされてるんだろう……。うん、私の心が汚れてるからだってわかってるけど、拙い感じで「キモチいいショ」とか言われたらちょっと困る。困るよ……。
「手あげろー」って言われて素直に腕を上げる巻ちゃんの、ごくごく普通の子っぷりにめまいがしました。あんな髪の色であんな不思議な登り方をするのに、この子本当になんの変哲もない（ちょっとコミュニケーション下手なだけの）普通の子。ミラクル。
ほんとどうやってこんな奇跡的なキャラクタを思いつくことができたのかしら、先生。すごい。
壁の穴はもうちょっと劇的な理由があるかと思ったらそうでもなくて、余計な波乱がなかったのでほっとしました。巻ちゃんに何か過去の傷があったらどうしようかと思ってたけど、全然ほのぼのだった。よかった、お馬鹿さんなだけだった（笑）。
ちょっとしたスリルでぞくぞくする巻ちゃん（いろいろ過敏）はきっと大きなスリルや痛いことがかなり苦手なんだろうな～、って思ってたらやっぱりほんとに怖いことは全力で回避する子だったようで。
壁にらくがきより穴が空いてる方がやばいと思うんだけど、うん、まあ、筆跡と違って犯人がわからないといえばわからない……かな……。ていうか後先考えない子だったんだな、リアリストさん（自称）……。
「ちょっとなかったことにしたのさ」で、さってなによ「さ」って！　て爆笑しましたが、壁をギコギコしてる後ろ姿の頭身が可愛くて実は一読したときには見過ごしました。パーカ（両袖同色）の破壊神、超キュート。

ていうか、誰にも話してない（ある意味武勇伝だけどわりと恥ずかしい）過去を後輩たちにつるっと語っちゃう巻ちゃん、うっかり者すぎてすごく面白い。
『期待に胸膨らませて鼻歌うたいながら登校した』とはさすがに言ってないと思うけど……！

戦略的で理知的な東堂さんにかなわないと言いつつ「少しほれそう」って言っちゃう真波くんの上から目線にちょっと笑いました。いままで惚れる気すらなかったんだ、エースクライマーである先輩に。運動部の最上級生（しかも同じポジション）って普通なら敬愛をこめて見上げる相手だろうに。
ほんとそういう子なんだな～。
いや、尽八が普段見くびられがちな態度を取る先輩ってことかもしれませんけど。能ある鷹は爪を隠すのかもしれませんけど。……鷹とか言っちゃった（東堂先輩のかっこよさにちょっと針が振り切れました）。
それにしても『いけよ！！　山岳！！』の尽八の太腿が素晴らしいです。
（そういや改めて先週のカラートビラを見たら真波と坂道の体格差がすごくて、真波って顔のわりに体がごついところはたしかに尽八と似てるよね、などと、ふと。）

SPARE.3の巻ちゃんはまた隅から隅まで可愛くて、すべてのコマについて『可愛い！』って叫んで酸欠気味です。
本当に馬鹿正直で真面目でひたすら前向きな、男の子らしい男の子だなあ、と。自分に言い訳を許さないほど負けず嫌いな頑張り屋さん……。
まさかあんな些細なことにスリルを感じる愉快な追い込み型だとは思いませんでしたが。そっかー、そういうので興奮するタイプだったのね。それならそうと早く言ってほしかった（笑）。

ていうか、髪を染めたばかりの時期のゆーすけくんはどんな感じだったのかしら。自分でこれがイイって思って決めた色だったからじろじろ見られても平気だったのかな～？　でも「やっぱ変か、これ？」ってドキドキしそうなものだけど。
もしかして意識を向けてないときは周囲がまったく目に入ってない子なのかな、いきなり叫んだりするし。基本、普段は人目を気にしてない人なのかな。
それって自分になんらコンプレックスがないってことですよね。自分の見られ方をほとんど意識していないって。
それなのに2年になる頃には作り笑いが下手だとかダンシングがキモいとか自覚しちゃってるのか。そっか（もやもや）……。

オレ練の正の字が300回を超えてるようなので、だんだん一日の本数が増えていったんだろうな、それを励みに一人で頑張ってたんだな、と思ったらほろりとしつつきゅんとしました。寒咲先輩ほんといいひと。
『……！！　あ、わかった！！』の巻ちゃんが可愛すぎて「ばか～！」って声に出して言いそうになっちゃった。口元にほっそい指を当てる癖とかも、もう。

まだ足元が不安定なこの巻ちゃんが自分のスタイルを確立して、金城田所という友人を得て、尽八というライバルと出会って、互いに高め合っていまの二人がある。ということを考えるといろいろわーってなります。なんだかときめきすぎて胃が痛くなる（笑）。
東巻の出逢いは東堂編で描かれるといいなって思ってます。
あと、『夜の自主練』って言葉は反則だと思う（真顔）。